「痛風発作を早く治したい」

「発作が起きたらどうすればいい？」

痛風発作をなるべく早く治すには、速やかに医療機関を受診することが重要です。

しかし、発作が起きた直後は、地面に足をつけられないほどの激痛に襲われます。あまりの激痛によって、誤った対応をしてしまう危険性もあります。

そこでこの記事では、痛風発作を早く治すために効果的な対処法についてご紹介します。生活習慣から痛風を予防・改善する方法についても解説しているので、参考にしてください。

痛風発作を早く治す方法

痛風発作を自力で治す方法

痛風発作を自力で治すには、できるだけ患部を動かさず安静にすることが重要です。患部を無理に動かしてしまうと、症状が悪化して回復するまでに時間がかかってしまう恐れがあります。

症状を抑えるためには、患部を心臓より高い位置に固定したり、氷や保冷剤などで冷やしたりすることが効果的です。患部への血流を減少させることで、炎症を抑える効果が期待できます。

また、痛み止めを服用するのも1つの手段です。ただし、市販の痛み止めを利用する際は薬の成分に注意しましょう。「アスピリン」という成分を含む痛み止めは、尿酸値を変動させて症状を悪化させる恐れがあります。

▼市販薬ごとのアスピリンの有無(タップで開閉)

• アスピリン あり	・ロキソニンS ・ロキソプロフェン錠「クニヒロ」 ・ロキソニンSプレミアム ・EVE(イブ)A錠 ・リングルアイビーα200 ・バファリンEX ・バファリンプレミアム ・ノーシン　など
  アスピリン なし	・バファリンA ・バファリンライト ・バイエルアスピリン ・ケロリン ・ケロリンA錠 ・エキセドリンA錠　など

なるべく早く症状を和らげたいならオンライン診療で痛み止めを処方してもらうのがおすすめ

痛風発作の症状をなるべく早く和らげたいという方は、オンライン診療で痛み止めを処方してもらうのがおすすめです。

オンライン診療であれば、症状がつらくて外出が難しいという方でも、通院することなく医師の診察を受けられます。また、発作の症状をしっかり和らげてくれる医療薬も処方してもらえます。

痛風発作を早く治すなら、初診からオンライン診療を受けられるエミシアクリニックを利用しましょう。診察から24時間以内に処方薬が配送されるので、症状の早期改善を図れます。

痛風の痛みを和らげるツボはある？

和漢の森によると、「太白(たいはく)」と呼ばれるツボがあり、痛風の痛みを和らげる効果が期待できます。

太白は、足の親指の付け根の下にあるツボです。土踏まずから親指の側面をたどったときにぶつかる、骨の出っ張りの下にあります。

ただし、痛風は関節部分、とくに足の親指の付け根に発症しやすい病気です。患部がツボの位置と重なる場合、指圧するのは症状が悪化するリスクがあるので避けましょう。

発作時は温めたりマッサージしたりすると症状が悪化する可能性がある

痛風発作の症状がある場合、患部を温めたりマッサージしたりすると症状が悪化する可能性があります。患部への血流が増加することで、炎症が周囲に広がる場合があるからです。

発作を発症したときは、極力患部には触れず安静にするのが良いです。発作の痛みに耐えられない場合は、患部を心臓より高い位置に固定したり冷やしたりして、対処しましょう。

痛風発作は一日で治る？

痛風発作は、一日で治ることはほぼありません。ほとんどの場合、発作の痛みは24時間以内にピークを迎え、徐々に治まっていきます。症状は、発症から10日ほどで治まることが多いです。

ただし、痛風発作の症状が治まったからといってそのまま放置してしまうと、再発する恐れがあります。痛風の再発を防ぐためにも、発作が起きた段階で医療機関を受診して治療を受けるべきです。

▶痛風の初期症状とは？

痛風を自力で治す方法はある？

結論、痛風を自力で治すのは難しいです。

急な痛みに襲われる、いわゆる痛風発作であれば、時間経過に伴い自然と症状は治まります。ただし、痛風自体が治ったわけではありません。放置していれば、痛風は高確率で再発します。

痛風を根本から治すには、医療機関で治療を受けるのがおすすめです。長期的には生活習慣の見直しも効果はありますが、誤った取り組みをしないためにも診療を受けて医師の意見を聞くのが良いでしょう。

痛風は歩くと悪化する？

痛風は歩くと悪化します。患部に刺激を与えることで、炎症がさらに拡大する恐れがあるためです。「痛風は歩くと治る」という噂は大きな間違いです。

そもそも痛風は、足を地面につけられないほどの激痛を引き起こします。痛みや腫れがある程度治まっても、歩いたり無理に足を動かしたりするのは避けましょう。

生活改善のために歩くのは痛風の予防になる

痛風発作の症状がなくなった段階で生活改善のために歩くことは、痛風の予防に繋がります。

ウォーキングのような軽い運動を習慣的に取り組むことで、肥満を防いで尿酸を排泄しやすい身体を目指せます。

痛風の治療方法

痛風の治療方法は、大きく分けて「痛風発作を抑える治療」と「尿酸値を改善する治療」の2つです。

痛風を発症した段階では、発作の痛みや腫れの原因である炎症を抑える治療を実施します。鎮痛薬や発作を抑える薬を使用して、症状の悪化を防ぎます。

痛風発作の症状が治まれば、尿酸値の改善する治療に移ります。用いられる医療薬は「尿酸の生成を抑える薬」「尿酸の排泄を促進させる薬」「尿酸をさらに分解して体外に排泄させる薬」の3種類です。

尿酸値が高い理由は人それぞれ異なります。適切な治療を受けるためにも、医療機関を受診して症状に合った薬を処方してもらいましょう。

痛風は発作が出ていないときの治療が重要

痛風は、発作が出ていないときの治療が重要です。痛風の原因となる尿酸値が高い状態を改善しなければ、痛風の再発や合併症を引き起こすリスクが高まります。

発作が出ていないときは無症状のため、多くの人が治ったと勘違いしやすいです。発作が治まったまま放置してしまうと痛風はますます悪化するため、継続して治療に取り組みましょう。

痛風の原因である尿酸値を自力で下げるのは難しい

痛風の原因である尿酸値を自力で下げるのは難しいです。尿酸のもととなるプリン体の多くは、体内で作られているためです。

食品から摂取するプリン体は20～30％で、残りの70～80%は体内で作られます。そのため、食生活を改善しても、体内の尿酸値を大きく下げることは難しいです。

尿酸値を確実に下げるには、生活習慣の改善と並行して投薬による治療が必要です。

【プリン体とは】 プリン体とは、人間の体内では細胞の代謝や増殖など、生命活動をするうえで重要な役割を担っている成分です。主に肝臓で分解されて、尿酸になります。

尿酸値を下げるには医療機関を受診するのがおすすめ

尿酸値を下げるには、医療機関を受診するのがおすすめです。生活習慣を改善するだけでは尿酸値を下げることは難しく、医療薬による治療が必要です。

エミシアクリニックなら、オンライン診療で尿酸値に作用する医療薬を処方してくれます。診察から24時間以内に医療薬を配送してもらえるので、すぐに治療を始められるのも良い点です。

痛風は生活習慣を見直すことで予防・改善できる

食生活

生活習慣の中でも、痛風の予防・改善に最も効果的なのが食生活の見直しです。痛風を引き起こす高尿酸血症は、食生活の乱れが主な原因とされています。

具体的には、プリン体やアルコールの過剰摂取、食べすぎ・飲みすぎによる肥満などが大きな要因です。

痛風時の適切な食事方法については、後述する「痛風の予防・改善が見込める食事方法」をご覧ください。

運動習慣

運動習慣を見直すことも、痛風の予防・改善に効果的です。適度な運動を取り入れることで、体内の糖質や体脂肪が消費されて尿酸値を下げる効果が期待できます。

ただし、負荷をかけた筋力トレーニングや短距離走など、短時間の激しい運動は逆効果です。乳酸が増加することで腎臓の血流量や尿酸の排泄量が低下し、尿酸値が上昇する恐れがあります。

おすすめは、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動です。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによると、脈が少し速くなる程度で1回10分以上、1日30～60分取り組むことを推奨しています。

ストレスをためない規則正しい生活

規則正しい生活を送り、日頃からストレスをため込まないことも痛風の予防・改善に繋がります。ストレスは、心身の緊張状態が続くことで尿酸が過剰に作られたり、排泄力が低下したりする作用があります。

名古屋大学の研究によると、ストレスが痛風の原因となる高尿酸血症を促進することが明らかになっています。睡眠をしっかり取るなどをして、普段からストレスをため込まない生活を意識しましょう。

痛風の予防・改善が見込める食事方法

プリン体の摂取を避ける

痛風の対策では、プリン体を摂りすぎないように意識することが重要です。プリン体を過剰摂取してしまうと、体内で作られる尿酸が増えて痛風のリスクを引き上げます。

高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによると、プリン体の1日の摂取量は400mg程度に抑えることを推奨しています。

プリン体が多く含まれる食品一覧

極めて多い (300mg～)	鶏レバー、干物(マイワシ)、白子(イサキ・ふぐ・たら)、 あんこう(肝酒蒸し)、太刀魚、 健康食品(DNA/RNA、ビール酵母、 クロレラ、スピルリナ、ローヤルゼリー)など
多い (200～300mg)	豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、 大正エビ、オキアミ、干物(マアジ・サンマ)など
中程度 (100～200mg)	肉(豚・牛・鶏)類の多くの部位や魚類など ほうれんそう(芽)、ブロッコリースプラウト
少ない (50～100mg)	肉類の一部(豚・牛・羊)、魚類の一部、加工肉類など ほうれんそう(葉)、カリフラワー
極めて少ない (～50mg)	野菜類全般、米などの穀類、卵(鶏・うずら)、乳製品、 豆類、きのこ類、豆腐、加工食品など

※100gあたりのプリン体含有量を掲載
出典：高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

プリン体が多く含まれる食品として代表的なのは、レバーや白子、魚介類です。健康食品やサプリに含まれるDNAやRNA、ビール酵母などにもプリン体が多く含まれています。

尿酸値が気になる方は、プリン体が少ない野菜や豆・きのこ類を多く摂取するようにして、バランスの良い食事を心がけましょう。

アルコール摂取量を減らす

痛風の予防・改善には、アルコール摂取量を減らすことが効果的です。アルコールには、体内のエネルギー物質の分解を促進して尿酸値を高める作用があります。

ビールや紹興酒など、プリン体を多く含むアルコール飲料も多いため、過度な飲酒は危険です。尿酸値が高く、習慣的にお酒を飲んでいるという方は、週に2日以上禁酒して休肝日を設けましょう。

出典：高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

水分補給をこまめにする

痛風に効果的な予防・改善方法として、水分補給をこまめにすることが挙げられます。利尿作用によって尿酸の排泄を促進させることで、尿酸値を下げる効果が期待できます。

ただし、糖分が多く含まれるジュースや加工飲料は、水分補給に適していません。水やお茶を中心に、毎日2リットル以上の水分補給を意識しましょう。

コーヒーは痛風の予防に効果的

コーヒーは、痛風の予防に効果的な飲み物です。BMJ journalsの研究データによると、コーヒーの摂取量が多い人は、飲まない人に比べて痛風の発症率が0.31～0.59倍に下がると報告されています。

ただし、尿酸値への効果や痛風を予防できる理由については、現在のところ解明されていません。

牛乳も痛風の予防が期待できる

牛乳も、痛風の予防が期待できる飲み物の1つです。牛乳に含まれる「カゼイン」は、尿酸の排泄を助ける「アラニン」という物質に分解されます。

習慣的に牛乳を摂取することで、尿酸値を下げる効果が期待できます。ただし、牛乳には糖質や脂質も多く含まれているため、1日コップ1杯程度を目安に摂取しましょう。

糖質・脂質を摂りすぎない

糖質・脂質を摂りすぎないことも、痛風の予防・改善に効果的です。

糖質・脂質の摂りすぎは、肥満に繋がる要因の1つです。肥満になることで、体内で作られる尿酸が増えると同時に、排泄量も低下すると言われています。

中でも、果物や砂糖に含まれる果糖は中性脂肪を作る働きがあり、尿酸値を速やかに上昇させる効果があります。プリン体やアルコールと共に、糖質・脂質の摂りすぎには注意しましょう。

▼果物の1日の摂取量目安(タップで開閉)

• バナナ	2本
  いちご	12粒
  グレープフルーツ	1個
  梨	1個
  みかん	2個
  キウイフルーツ	2個
  りんご	1個
  ぶどう	1房
  柿	2個

  ※1日200gの摂取を推奨
  出典：厚生労働省

摂取カロリーを抑える

摂取カロリーを抑えることも、痛風の予防・改善に繋がります。過食やプリン体の過剰摂取によって、尿酸値を上昇させる恐れがあるためです。

また、カロリーの摂りすぎは肥満の原因にもなります。適正カロリーを守って、普段から規則正しい食事を心掛けましょう。

なお、1日に摂取する適正カロリーは、身長や体重によって異なります。1日にどのくらいのカロリーを摂取して良いか分からない場合は、直接医師に相談するのがおすすめです。

よくある質問

まとめ

痛風発作を早く治すためには、速やかに医療機関を受診するのがベストです。ただし、通院が難しい場合は、できるだけ安静にして症状が軽快するのを待ちましょう。

また、発作の症状が治まっても、治療しなければ痛風は再発します。尿酸値を改善するためには、生活習慣の見直しと並行して投薬による治療が必要です。

痛風発作を早く治すなら、オンライン診療が可能なエミシアクリニックがおすすめです。痛風発作に効果的な痛み止めだけでなく、尿酸値を改善する医療薬まで処方してもらえます。